2016年07月11日

ブルックリン

先日、映画館で「ブルックリン」を見てきました。
私にとっては「つぐない」の名子役だった、
シアーシャ・ローナンの存在感がピカイチの作品です。

ロクな仕事にもありつけず、未来に希望が持てない
アイルランドの故郷での生活に見切りをつけ
単身アメリカに渡るエイリシュ。
それは、妹思いの優しく美しい姉・ローズが
教会の神父様のツテを頼って
住む場所も、仕事も見つけてくれたから
実現したものでした。
離れてからも姉妹は頻繁に手紙をやり取りし
お互いを思いやります。
おそらく姉は、自分も本当は
広い世界に出てみたかったのでしょう。
それをエイリシュに託したのではないかと。

エイリシュはブルックリンにある賄い付きの女子寮に住み、
昼間はデパートで働き始めました。
しかしいきなり極度のホームシックに掛かり、
カフェでは訛りをからかわれ、
故郷を思い出して泣いてばかりで
接客中なのに笑顔も作れない。

そんな彼女を見かねて神父様が
夜間に簿記を学ぶことを薦めてくれます。
通ってみたら、案外授業は楽しいし学ぶ喜びもある。
エイリシュはめきめきと頭角を現していきます。
デパートの同僚や上司、女子寮の先輩達も
実はみんな親切で優しいし(おまけに美人ばかり!)、
エイリシュは周囲に助けられて
新天地での生活になじんでいきます。

そしてダンスパーティーで声を掛けてきた
イタリア系の移民、配管工のトニーとつき合い始めます。
トニーも単なるチャラ男かと思いきやまじめに仕事もしているし
彼の両親や兄弟も仲良し。将来の夢や展望もある。

恋人ができてからのエイリシュの表情は
まさしく「内面からにじみ出る輝き」にあふれ、
ナチュラルな笑顔が本当に素敵でした。
シアーシャ・ローナン、アカデミー賞の
主演女優賞にノミネートされていたんですよね。
「ルーム」を見ていないので何とも言えませんが、
まあ、彼女がオスカーを手にするのも時間の問題でしょうね。

ここからネタバレします。










総合評価としては「良かった」映画なのですが、
「清々しさ」を感じたと同時に思い切り「物足りなさ」も感じました。

移民として生きる選択をした女性の強さを描きたかったのだとすれば
かつてのアルバイト先の意地悪な商店主、ミス・ケリーの脅しで目が覚めて
ブルックリンに帰ることを決意した(ように見える)のはちょっと興ざめ。
本当は、トニーからの手紙で決意してほしかったのだけど
肝心のトニーとの恋愛も、初期のホットな時期に勢いで結婚した感があって
あまり深いものには思えず。

いわんや、アイルランドに帰ってから既婚であることを隠して
御曹司のジムとつきあい始めるくだりは棚ボタというか都合が良すぎる話で、
エイリシュに愛情があるようにはとても見えなかったのです。

ただ、シアーシャ・ローナン演じるエイシリュの瑞々しい表情の変化、
アイルランドカラーを意識したカラフルな衣装の着こなし、
少しぽっちゃりとしたボディラインもむしろ品があってチャーミングで
とても嵌り役だったと思います。
50年代のアメリカを随所に感じさせる映像もとても美しく、
映画館のスクリーンで見る価値はアリ。


ラストシーン、ブルックリンの街角で再会し
笑顔で抱き合うトニーとエイリシュ。
本当は、ここから始まる2人のストーリーを見たかった!
posted by masako at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 見てきました。
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