2018年03月11日

7年。

あの日も確定申告の追い込み作業中でした。
当時の事務所はビルの2階で、揺れがおさまらなくて
本当に床が抜けるかと思ったことを覚えています。
いつもの日常の、金曜日の午後だったのに。

クリスチャン的には今は四旬節。
自らに向き合い、見つめ直す時期でもあります。
posted by masako at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月07日

無明ノ宿

先程チラッと日経の夕刊を見たら
文化欄の「自由席」に見覚えのある写真が。
庭劇団ペニノの「地獄谷温泉 無明ノ宿」のワンシーンでした。
これは辻さんが映っているから初演の時かな?
私は森下スタジオでのプレビュー公演を見て唖然とし、
母を誘って本公演をあらためて見に行って母が驚愕し、
さらに友人を誘って昨年の横浜公演も見に行きました。

この作品は、まず美術が凄まじい迫力で驚きます。
緻密でリアル、作り込まれた日常感が半端なかった。
一日の時間の移り変わりを感じさせる繊細な照明、
不思議なお話に奇妙なリアリティをもたらす演出、
物語を体現する役者さんたちのレベルも非常に高い。

ちなみに上演台本は
第60回岸田國士戯曲賞を受賞されています。
作者であり演出家のタニノクロウさんは
精神科医の免許を持つ異色のキャリア。
「無明ノ宿」を見て私は
「タニノさんは変態か天才」だと思ったのですが
岸田國士戯曲賞の受賞式スピーチでも
似たようなことを言ってらした方がたくさんいたので
どうやらこれは一般的な見解のよう(?)です。

興味のある方はぜひぜひ舞台をご覧になってみて下さい。
現在、6月の新作に向けて準備中だそうです。

庭劇団ペニノのウェブサイト
http://niwagekidan.org/
posted by masako at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 見てきました。

2018年03月04日

3月。(追記あり)

またまた、ずいぶん放置してしまいました…
来て下さった方、気にかけて下さった方、どうもすみません。
現状、例年どおりの年間最大繁忙期に入ってしまい、
3月15日まではひたすら仕事という状況です。

…ですが、その合間を縫って初日に見てきました。
ギレルモ・デル・トロ監督の「シェイプ・オブ・ウォーター」。
半魚人と人間の女性の恋愛を描いたロマンチックなファンタジーかと思いきや
ちょいちょいエログロ要素が投下され、時々目が点に@@

また、猫好きには耐えがたい要注意シーンが1箇所あります。
グロ耐性のない方はくれぐれもご注意を。

しかし映像は実に美しく、細部までこだわったレトロな世界観も素敵でした。
お話は「ドリーム」と同じく1962年の米ソ冷戦の時代という設定です。
アテ書きされたというキャスティングも非常に良い。

特に主演のサリー・ホーキンス、
発語障害のある孤独な女性イライザを演じていますが
セリフはなくとも視線や表情、佇まいによる演技が素晴らしい!
そしてまるで少女のような儚げな雰囲気なのに、実は…。
ネタバレになるので伏せますが、冒頭からかなり驚かせてくれます。

半魚人は特殊メークと特殊スーツによるこだわりの表現。
「美しい」というよりは「グロい」と感じた派ですが、
見ているうちになんとなく人間っぽく思えてしまいました。
二足歩行だし、スタイル抜群だし。

しかしなぜイライザが「彼」と惹かれあったのかが理解しづらい。
人間のように見える半魚人も、その内面については特に描写されず。
また、もし主人公と半魚人の間に異種間の「純愛」があったとしても、
「純愛」だったらすべてOKなのか?と考える私はへそ曲がりなのかも。

油断していると不意にエログロが放り込まれるため
見る人を選ぶ作品ではありますが、
現時点でデル・トロ監督の最高傑作なんじゃないでしょうか。
劇場で見る価値は大いにアリです。

でも、アカデミーの作品賞はやはり「スリー・ビルボード」かなぁ…。

追記:
「シェイプ・オブ・ウォーター」作品賞獲りましたね!凄い!
でもデル・トロ監督には王道ではなくオタクのままでいてほしい気が…。
posted by masako at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 見てきました。