2014年09月23日

チョコレートドーナツ

春からずっと観たいと思っていて
はぁ?今頃か!?という感じですが
先日ようやく観てきました「チョコレートドーナツ」。
以下、ネタバレしないように感想を書いておきます。

確かに「泣ける」という評判は嘘ではなかったです。
ダウン症のマルコを演じた少年の笑顔がとにかく愛らしくて、
これは「守ってあげたい」感が問答無用で押し寄せます。

実母に捨てられ、保護してくれたルディとポールに
「ここ、ぼくのおうち?」と問いかけるマルコ。
二人の頷きに満面の笑みを見せ、そして嬉しさのあまり涙ぐむシーン。
そんなマルコの肩をそっと抱きしめるルディの笑顔。

涙腺決壊。

ただ、ルディとポールがそこまでして
他人であるマルコのために尽くす理由が
よく判らないと言えば判らない。
ルディはもともと家族がほしかったからなのかもしれませんが、
その辺は明確には描かれておらず。

マルコの方も、最初は実母を慕う素振りが描かれますが
後半では「お父さん二人」のいる「おうち」に帰りたがります。
けれども3人が家族として絆をはぐくむ過程があまり描写されていないので
ちょっと説得力に欠ける感はある。

他方、ルディとポールがゲイのカップルであるゆえの
社会の差別については丁寧に描かれています。
さすがにアメリカでも35年前はこうだったのかと…。
ただ、差別を受けるルディとポールがひたすら気の毒な善人で、
差別意識を持つ人達が徹底して歪んで狭量な人間というようにも見え、
ちょっと図式化しすぎにも感じました。

存在感ではルディを演じたアラン・カミングが抜群。
彼はリアルでもバイセクシャルを公言し、
女性と離婚後、2度目の結婚は同性婚だとのこと。
そのせいか?映画では役柄のルディを地でいくような熱演でした。

ルディは歌手を夢見る、クラブのショーダンサー。
ポールに背中を押され、チャンスを掴んで夢を実現する暗示で映画は終わります。
そこに、差別に苦しむマイノリティの明日への希望が重なる。

ずば抜けて歌がうまい!とまでは思えなかったけれど
彼が歌う「T Shall be released」はとても良かった。
エモーショナルで、心に残りました。

なにぶん重いテーマなので観終わった後味も苦め。
ほろ苦いビターチョコレート。
でも希望も垣間見えました。
地味ながらロングラン中で
都内なら渋谷のアップリンクでも上映が始まったようです。

ちなみに原題は「ANY DAY NOW」で、
邦題の「チョコレートドーナツ」は秀逸と思います☆
posted by masako at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 見てきました。